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ローコスト住宅の耐震性に不安はない?

安価なのが魅力のローコスト住宅。しかし、安さゆえに耐震性に不安を感じる人も多いのではないでしょうか。ここでは、ローコスト住宅の耐震性や、ローコスト住宅で耐震性の高い家を建てるポイントについて解説しています。

ローコスト住宅の安さは、耐震性に比例しない

ローコスト住宅の安さは、耐震性に比例しません。ローコスト住宅が安いのは、材料や設備の選択肢を限定し、建材を大量発注することで仕入れコストを下げているからです。また、仕様も限定することで、打合せの回数を減らし、施工も定型化することで人件費を下げるといった工夫もしています。

さらに、ハウジングセンターへ出店しない、大規模なモデルハウスはつくらないなど広告・宣伝費をおさえることでコストを下げているのです。よって、ローコスト住宅は欠陥住宅でないかぎり、耐震性に問題があるということはありません。

ローコスト住宅で耐震性の高い家を建てるポイント

ローコスト住宅で耐震性の高い家を建てるには、チェックすべき点がいくつかあります。

耐震等級をチェックする

ローコスト住宅で耐震性の高い家を建てたい場合は、まず耐震等級をチェックしましょう。耐震等級は、建物の柱や梁、壁、基礎などの部分がどの程度の地震まで壊れたり、傷を受けたりせずに耐えられるかを評価したものです。

耐震等級1は建築基準法における基準で定められた耐震性能を満たし、数百年に一度起こる大地震に対して倒壊の危険がない耐震性能を備えているレベルです。等級2は公共施設に求められる耐震性能で、等級1で想定されている地震の1.25倍強い地震が発生した場合も倒壊の危険がない耐震性能をもつ建物が当てはまります。

等級3は警察署や消防署などの防災拠点となりうるような建物に求められる耐震性能で、等級1で想定されている地震の1.5倍強い地震が発生した場合も倒壊の危険がない建物を指しています。

柱や壁を多くすることで、ローコスト住宅であっても耐震等級3の家を建てることが可能です。

制振装置が取りいれられているか確認

制振装置とは、地震エネルギーを吸収し、建物の揺れを少なくおさえる装置です。多くは柱や壁の接合部に取り付けられ、大きな揺れの発生をおさえることで建物の全体の倒壊や損傷を防ぎます。この制震制振装置が取りいれられているか確認することもローコスト住宅で耐震性の高い家を建てたい場合には欠かせません。

地盤調査をしっかり行う

また、地盤調査をしっかり行うことも重要なポイントです。いくら耐震性の高い家を建てたとしても、地盤が軟弱だと倒壊の危険が高まります。調査の結果、地盤が弱いと判明した場合は、しっかりと補強工事などで対策しましょう。調査結果についての説明を受け、不明点は質問し、補強工事の費用や内容をきちんと把握しておくことも大切です。

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